ChineseDragon(中国巨龍)新聞 2003(平成15) 129日火曜日より抜粋

中国ビジネス 明るい家族計画C

 11月30日、中国で初めて、中国政府公認「コンドームCM」がテレビで放映された。12月1日の世界エイズデーを前にしたエイズ予防運動の一環であるが、実はコンドームの広告自体は90年代後半登場していた。バスの車体やテレビが利用されたが、「性にかかわる広告を禁じる法律規制」に違反するという批判が市民側から起こり、即刻中止。今回のエイズ予防運動では各地で医療関係者による該当キャンペーンなどが行われたが、まず順調のようだ。中国社会の成長とともに、エイズの危機がのっぴきならないものであることをも感じさせる。今回のテレビCMは30秒間、女性が「ボーイフレンドとの間でコンドームを使った方が安心」と視聴者に語りかけるという内容だった。

 さて、中国衛生部発表のデータ(11月8日付中新網)によると、中国のエイズ感染者の感染ルートは「覚せい剤などの静脈注射」61.6%、「採血やそれに関連するもの」9.4%、「性行為」8.4%、「血液、血液製剤」1.6%、「母子感染」0.3%、「特定できず」18.7%。性行為による感染は、1割に満たない。これは、同感染者の実に86.7%が性行為ルートである日本(同性間の性的接触43.2%、異性間27.3%、厚生労働省の02年集計結果)とは、事情を異にするように見える。第1位は、アヘンの世界的産地「ゴールデン・トライアングル」のミャンマーに国境を接する雲南省と、麻薬密輸ルートの玄関ともいわれる新疆ウイグル自治区周辺で多発している。

 第2位はつまり、売血である。貧しい農村で売血は頻繁に行われ、98年に禁止されるまでそれは続いた。エイズ村として有名になった河南省文楼村では、人口の2割、約600人が感染している。

 しかし、中国でこれから現れるHIV感染者の大半は、第3位の性行為ルートを取るだろうといわれている。

 正式な調査はいまだなされていないが、現在中国における売春婦の数は、300万〜400万人ともいわれている。そしてこの大多数が1回数十元程度で体を売り、劣悪な労働条件の中、経済的理由そして知識の欠如から性感染症への有効な手段を何ら取っていない。

 中国で市販されているコンドームは3個入り5元(約65円)の中国製からあるが、00年に中国雲南省紅十字(赤十字)会日本代理人に就任しているアーティー代表取締役兼CEO・上田勝弥氏によれば「コンドームの存在を知っているのは都心の若者ぐらい。存在自体を知らない人が多いんです」。

 上田氏は01年より数回、同紅十字会のHIVAIDS projectの啓蒙活動として数万個単位で日本JEX製のコンドームを無料配布している。

 が、同氏のねらいはボランティアではないのである。

 現在中国で販売を許可されている日本製コンドームは「オカモトOK」のみだが、中国仕様のため日本のものよりも格段に厚い。同氏は「日本で作った、性能も薄さも最高の日本製品」を中国で販売許可申請中なのである。

 「最初から売るとは言わないで、寄付すると言うのです」という氏の戦略とは?

(続く)